タフィ・ローズを捜しています

80年代、90年代のプロ野球の記憶を記録していきます。最愛の野球選手であるタフィ・ローズに再会するその日まで。たまに野球以外の記録も。

プロ野球カード記録 その6

2017年が終わろうとしている。

 

オフシーズンでも野球のことばかり考えているせいか、一年の始まりは1月ではなく、NPB公式戦が開幕する3月からだという感覚が染みついている。なので2018年1~2月のことをうっかり「今年」と表現してしまうことが増えたが、病気のようなものだから仕方がない。

 

昔からの友達に譲ってもらった、たくさんの野球カードやグッズの記録をメインに開設した当ブログ。2017年はその友達との交友がより活性化したことに加え、大変ありがたいことに、同じチームを応援する複数の知り合いに恵まれることとなった。

いつも独りで観戦していた私にとって、そういった交流こそが、今年の最大の収穫だった。

 

おそらく本記事が、暦どおりで言うと年内最後の記事になると思う。

ほんの一部ではあるが、感謝の意をこめて、新しく知り合った方々よりいただいたカードを記録して、ブログ納めとしたい。

 

・・・

大阪近鉄バファローズ

背番号20

タフィ・ローズ

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1999年ベースボールマガジン社製カード。

ローズ本人については今更コメントする必要もなかろう。しいて何かを書くとすると、この時代の近鉄ユニフォームが最も似合っていた選手のひとりだと思っている。

 

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こちらは2002年ベースボールマガジン社製。

55号ホームランを打った時のカードだ。ローズの記録についても今更コメントをする必要はないと思っているが、またしいて言うとすると、裏面のスーツ姿のブラックシャツ×ブラックタイがかっこよすぎるという点だろう。

何年経っても、本人に会えなくても、球団名が変わって久しい今でさえ、私にとってタフィ・ローズというのは「強いバファローズ」の代名詞だ。

 

そんなローズへの強い想いを引き継ぐ予感がする選手が現れた。

 

オリックスバファローズ

背番号9

ステフェン・ロメロ

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2017年ベースボールマガジン社製カード。コメで言うなら新米に値するカードだ。

 

もういっちょ。

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こちらも同年、同社製カード。

シーズン序盤は毎試合ホームランを打ち、ヒーローインタビューでの真摯かつ紳士な振る舞いと、「#ロメロメロメロ」という言葉とともに、何かと目が離せなくなってしまった。

私にとって、ローズ以来の「強いバファローズ」を予感させる助っ人選手であり、ぜひともそれを実現してほしいと願っている。

 

・・・

 

野球の試合や選手には、時として、形容する言葉が見つからない経験をさせられることがある。

9回裏からの劇的逆転勝利。メモリアルホームラン。スローモーションのようなファインプレー。

一方で、どうしても取れない1点で敗退。歴史的連敗記録。クソみたいなエラー。

 

良いことばかりが記録や記憶に残るわけではないが、野球ファンにとって、どんな時にも共通しているのは、「野球が好き」という気持ち一つではないだろうか。

 

ローズやロメロ以外にも、そんな好きという気持ちが増すような選手に出会い、記録と記憶に残る試合をたくさん経験できることを願って。

  

2018年も記録はつづく

 

・・・

カードをくれた、Yさん、Kさん、ありがとうございました

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2017年BCリーグ観戦記録 富山サンダーバーズvs読売巨人三軍

2017年12月初旬、私が応援するチームのひとつ、ヤクルトスワローズOBの伝説のピッチャー・伊藤智仁氏が、BCリーグ 富山サンダーバーズの時期監督に就任したとの報せが舞い込んだ。

 

 

https://twitter.com/T_birds/status/936417458755272706

https://twitter.com/T_birds/status/936417458755272706

2015年以来、タフィ・ローズの加入がきっかけサンダーバーズを応援していた自分にとっては、喜びと驚きこの上ないニュースだ。

 

2015、2016年と2年続けて灼熱の冨山に出向き、観光がてらサンダーバーズの試合観戦を楽しんだ。今後も年1回のペースで応援を続けていこうと思っていたところ、2017年はどうしても時間がとれずにあきらめかけていた。

しかし首都圏でも観戦できるカードがいくつかあることに気づく。

 

2017年8月23日、富山サンダーバーズvs読売巨人三軍。開催場所は読売ジャイアンツ球場。 これなら行ける…

 

季節をふたつもまたいでしまったが、伊藤智仁監督就任の熱が冷めないうちに、その試合と初めて訪れた球場周辺の様子を記録しておこうと思う。

 

・・・・

 

読売ジャイアンツ球場について簡単に説明したい。

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ジャイアンツ球場は、神奈川県は川崎市にある、巨人の二軍・三軍施設と球場を指す。

最寄りは京王相模原線 京王よみうりランド駅。一軍ホーム球場である東京ドームから電車で1時間強。駅名のとおり、遊園地「よみうりランド」に隣接している。

 

巨人は、セ・リーグで私が応援するスワローズの対極球団という位置づけ(どの球団にとっても同様かもしれないが…)で、また私が関西出身という点も大きく「とっつきにくい」チームだ。当該の球場もゆかりのない場所だったが、これも一つのきっかけか、と重い腰を上げ、観戦に向かった。

 

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読売ジャイアンツ球場 アクセス|読売巨人軍公式サイト より引用

 

上記にもあるように、球場へのアクセスとして

①ゴンドラを使用 

②「よみうりV通り」という名の坂道を徒歩で登る 

③「巨人への道」という名の階段を上る 

のいずれかを選ぶことになる。

 

激烈なアンチマインドがあるわけではないが、巨人ファンでない自分が③を通るのは気が引ける。①か②かで迷ったところ、事前情報によると、②には、この通りが完成した2009年当時に在籍していた、巨人選手の手形レリーフが埋まっているとのこと。

私好みの、野球史跡が見られる予感がする。

 

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(スタート地点は神奈川県でなはなく東京都稲城市だ)

 

ということで、②の「よみうりV通り」を選択。サンダーバーズ試合観戦のために、てくてく坂道を登りがてら撮影した手形をいくつか紹介したい。

 

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横浜ベイスターズ、巨人に3年ずつ在籍した元祖160km/h男、マーク・クルーン投手。

直近だと、2017年6月に横浜スタジアムでのセ・パ交流戦で始球式を務めた姿を見た。一応元気そうだった。

 

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谷桂知選手。

個人的には巨人よりもオリックスのイメージが強かったが、それよりもヤワラちゃんのイメージが勝る。お元気だろうか。

 

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オッ! ロメロだ…?

レビ…ロメロ選手… 検索したら「巨人ファンがぎりぎり忘れていそうな助っ人」扱いされている、ベネズエラ出身の選手のようだ。申し訳ないが私も記憶にない。

 

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マイケル中村選手。

富岡…と言いたい気持ちを抑えて、ご興味のある方はググっていただきたい。

 

・・・

 

という感じで、100個近いレリーフのおかげであまり疲れを感じることなく、10分程度坂道を登りつめていく。

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ふりかえってみると、結構な高さであることに気づく。

 

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ゴールのお知らせで視線を上げると、球団施設が見えた。

 

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そこから1分ほど奥に進んでいくと、ジャイアンツ球場がある。

 

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よみうりランドのアトラクションも垣間見える、緑の多い、気持ちのよい球場だ。

 

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この日は閉まっていたが、売店もある。客席やトイレの設備もきれいにメンテされている印象だ。

 

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平日の昼下がりだったが、思ったよりもサンダーバーズ側に観客がいる。グッズ(画像のうちわは和田康士朗選手)やチームアパレル持参の方もちらほら。席が近いお子さんの会話を聞いていると、夏休みを利用して冨山からやってきたようだ。

 

私が注目している選手を紹介したい。

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どっしりとした佇まいと、パワフルなバッティングが魅力のペゲロ選手。

 

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ペゲロ選手に負けていない強打者・ジョニー選手も私のお気に入りだ。

 

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試合内容はというと、序盤から巨人三軍ペースが続く。

 

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それでもサンダーバーズ観客と、応援団が暑さに負けず盛り上げる。 

冨山から来られたという応援団の方とお話できた(写真掲載許可いただきました)。

 

私がタフィ・ローズは戻ってこないんですかねぇ…?」と訊いてみると

お二人とも困ったような表情で「ああ…」と濁されたので、それ以上何も聞くことができなかった。

 

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選手自身によるグラウンド整備。独立リーグならではの光景だと思う。

 

 

巨人三軍で気になった選手についても紹介したい。

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トルネード投法の継承者、高井俊(すぐる)投手だ。

2017年11月末~12月まで開催されていた、アジアウインターベースボールリーグでの活躍が記憶にある方も多いのではないだろうか。巨人移籍前は新潟アルビレックスでプレーしていた。この試合での投げっぷりもよく、調理師免許を持っている投手である点も興味深い。

独立リーグ出身者のタフネスを象徴する経歴ではないだろうか。所属チームに関係なく、上へ上へとのし上がってもらいたい。

 

・・・

 

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試合終盤、サンダーバーズが2点、1点と細かく反撃をするも、10対3で巨人三軍に軍配が上がる。

 

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敗けたけれど…今年もサンダーバーズナインの姿を観られてよかった。

 

 ・・・

 

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試合後、選手を集めて試合の振り返りをする吉岡雄二監督。

 

次季、彼は日本ハムファイターズでコーチとしてのNPB復帰が決まっている。

監督人事以外にも、サンダーバーズからは和田康士朗選手が、千葉ロッテマリーンズ育成1位指名で入団決定した。

 

2015年からスローペースでBCリーグ観戦を始めた、いわばニワカである私でも、NPBとBCLの人事流動が以前より活性化しているように感じる。

(一方でNPB入りしたBC出身選手の戦力外の報せも毎年多く、どうしてもシビアな面やその他の課題が残るところではあるが)

 

吉岡雄二監督、ありがとう、お疲れ様でした。

吉岡監督がいなければ、タフィ・ローズの復活劇を見ることはできなかったし、私はBCリーグに注目することもなかったかもしれない。私にとってパイオニアの一人だ。

  

そして、伊藤次期監督。

サンダーバーズおよびBCリーグを盛り上げ、自身の指導者としてのキャリアを積み重ねていってほしいと願わんばかりだ。

 

できれば冨山で伊藤監督の雄姿を拝見したいが、埼玉での武蔵ヒートベアーズ戦に足を運んだり、当記事のようにNPBチームとの試合があれば、関東でも「俺たちの智さん」に会うことができる。伊藤智仁ファンの方は、これをきっかけにBCリーグ観戦をしてみてはいかがだろう。

 

サンダーバーズと智さん。

両方とも好きだから、私も必ず会いに行く。 

 

記録はつづく 

球場跡地訪問記録 「勇者たちへの伝言」を読んで西宮へ

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兵庫県は西宮市、阪急電鉄神戸線 西宮北口駅

 

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オリックスバファローズの前身チームの一つ、阪急ブレーブスの本拠地としてかつて存在した阪急西宮スタジアム跡地を訪ねた。

 ※以下、球場略称を「西宮スタジアム」と統一表記

・・・・

 

訪問のきっかけはラジオ番組と、1冊の小説だった。 

www.youtube.com森脇健司さんをはじめとする野球好きの芸人さんらがパ・リーグについて語るラジオ番組。2時間40分頃から西宮スタジアムの思い出話が始まる。

 

その中で増山実 著「勇者たちへの伝言 いつの日か来た道」という、ブレーブス西宮スタジアムが舞台となっている小説が紹介されており、さっそく取り寄せて読んでみることにした。

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主人公が西宮スタジアム跡地にたつショッピングモール(阪急西宮ガーデンズとして実在する)にふらりと訪れるところから物語が始まる。

物語全体が試合やチームにフォーカスしたいわゆる「野球小説」ではないものの、実在した選手や応援団長などが登場するところが興味深く、なにより球場とその周辺の風景、試合、選手に対する想いについて共感できる部分が大変多く、ところどころうっすら涙を浮かべながら読み進めた。

 

私は大阪出身で、西宮市はそう遠くない場所であったが、物心ついた時にはブレーブスはすでにオリックス・ブルーウェーブ球団となっており、本拠地も神戸グリーンスタジアム(2017年現在ほっともっとフィールド神戸)として定着していたため、「阪急ブレーブス」「西宮スタジアム」に関するリアルタイムの記憶はほぼ無い。

それでも、南海ホークス近鉄バファローズの球団や球場の変遷を身近に経験しており、自分や家族が応援していたチームと球場が街からなくなることによる、穴のあいた感じというのは理解できる。 

加えて、前述のとおり、ブレーブスが現在私が応援するチームのひとつ、オリックスバファローズの前身でもあるため、球団とその本拠地球場に俄然興味が湧いてきた。

たまたま大阪・梅田で仕事があり、空いた時間で阪急神戸線に乗り、件の西宮北口駅を訪れることにしたのだ。

 

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自分の記憶になく、球場も現存しない初めての場所で、何を感じるのか。

自分自身の心境にも興味を持ちながら、阪急電車で現地へと向かった。

 

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参考までに、目的地である西宮スタジアム跡地と、現存する大阪、兵庫の主要球場の位置関係をまとめておく。リーグは違えど、西宮スタジアムと甲子園が近かったことがわかる。

 

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阪急神戸線梅田駅から20分程度で、西宮北口駅に到着。

アクセスに関しては、オリックスに身売りした後の本拠地球場(現ほっともっとフィールド)よりもはるかに行きやすいと感じた。いわゆる大阪・キタのエリアからもすぐに行ける球場のひとつという位置づけだったのだろうか。(本拠地移転が阪急ファンの心理や人口にどう影響したかにも興味があるが、今回は触れないことにする)

 

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案内板にしたがい、西宮ガーデンズに向かう。

 

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駅から徒歩3分程度で西宮ガーデンズに到着。

巨大モールだとは聞いていたが、想像よりも建物が大きくスマホ撮影画像では納まりきらない感じだ。

 

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私がまっさきに向かったところは、小説中で主人公も訪れた、最上階シネコンの隣にある阪急西宮ギャラリーだった。このギャラリースペースの3分の1程度だろうか、阪急ブレーブスのコーナーが設けられているのだ。

 

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まず目に入ってきたのはユニフォームやトロフィー、フラッグのショーケース。

 

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野球殿堂レリーフのレプリカコーナーに、

 

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映像資料が閲覧できるモニター。

野球以外のコンテンツも充実しており、「宝塚歌劇 大運動会」など特にみごたえがあったが、

 

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2017年7月に逝去した上田利治氏が登場する映像を何度も繰り返し、見入ってしまった。

私がリアルタイムで記憶しているのは90年代の日本ハムファイターズ監督としての姿だが、こういう資料によって、自分が知らなかった選手、監督の一面や偉業を知ることができてうれしいし、たのしい。「好きが増す」という表現がしっくりくるだろう。

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そして私が一番見たかった、西宮スタジアム模型と周辺のジオラマだ。

2m四方ぐらいだろうか、大きなショーケースが展示コーナーの中央に鎮座している。

 

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バックスクリーン方向から。フラッグは西武戦仕様だ。

 

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観客まで精巧に造られている。実際の球場に来たことがない者としては、この中に入りたくなってしまう。

 

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模型ショーケースのわきにはモニターが設置されており、ボタンを押すとブレーブスのマスコット、ブレービーの映像が流れる。試合中にバックスクリーンで流されていたアニメーションだ。色合いといい、動きといい、また好きが増してしまう。

 

小説中、主人公がこのギャラリーで元阪急応援団団長に出くわし、そこで

「しゃがんでみたら、答えがわかる」

と言われるシーンがある。

 

この時点で他の来客は50代とおぼしきサラリーマン風の男性のみ。順番待ちなども気にする必要もなく、私もしゃがんでみることにした。

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この球場と当時の街を実際に知ることはできないが、それでも当時のファンが、この道すがら、さぞワクワクしたんだろうなと想像できる。

勇者のレリーフが見えはじめたあたりで、プレーボールに間に合うかな、と早足になったり、今日は勝ってほしいなあ、とか、いろんな気持ちで西宮北口駅周辺を歩いたのではないだろうか。

一試合ぐらいこの球場で野球が観たかったような気もするが、思い出があると、球場取り壊しの事実が耐えられなかっただろうし、こうしてぷらぷらと跡地訪問することもなかったかもしれない。

 

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ギャラリーを出た後、モールの野外庭園部分に足を運んだ。

ここにも野球場の跡が残っている。

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スタンドを模した段状のベンチにわきにひっそりと、

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ホームプレートが実際にあった位置に、ベースレリーフがある。

日が暮れたあと、人もほぼいない時間帯に訪問したこともあってか、正直「墓石みたいだな」というネガティブな感想を禁じえなかった。野球好きとしてはもうすこし敬意あるレイアウトにしてほしいと感じた。

 

でもまぁ、これが西宮ガーデンズにとってはベストな「遺し方」だったのだろう。

 

・・・

 

「…どんなギャラリーなら満足できる?」

 

小説中、応援団長が主人公に問いかけるシーンがある。

 

私なら、野球が好きな気持ちが増すようなギャラリーであればそれでいい、と答えるだろう。

昭和パ・リーグの足跡をたどって、ただノスタルジーに浸りたい気持ちもあるけれど、それでも球場と球団がなくなったことを嘆き、ショッピングモールの存在を否定するためにここに来たわけではないのだ。

 

私ができること・やりたいことは、なんてことない野球の思い出を記録することと、現存する、愛する球団を応援して思い出を積み重ねていくことなのだと、初めて訪れた西宮スタジアム跡地で再認した。 

 

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(無性にやりたくなった、オリックスバファローズグッズとスタジアム模型で記念撮影)

 

そういえば、2018年も続投が決定しているオリックス監督、福良淳一氏は阪急ブレーブス出身で、名将・上田監督に育てられた選手の一人だ。

ファンからはなにかと厳しい言葉を投げかけられることが多い福良氏。辛いときはこのギャラリーに来て、しゃがんでみてはどうだろう。

 

たのむで福良。

 

記録はつづく

 

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西宮北口駅 阪急西宮ガーデンズ  2017年11月17日(金)訪問

 

増山 実 著

勇者たちへの伝言 いつの日か来た道

http://amzn.asia/j3Hb96p 

 

プロ野球カード記録 その5

2017年10月23日現在、クライマックスシリーズもたけなわ。

 

私が応援するスワローズとバファローズは、残念ながら早々にシーズンを終えてしまったので、CS残り試合~日本シリーズまで、力を抜いて中継を観ることになりそうだ。

 

そのへんのゲーム事情とはまったく別に、カードの記録 第5回目をマイペースにつづりたい。

 

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福岡ダイエーホークス

背番号1 秋山 幸二

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1994年ベースボールマガジン社製カード

2017年現在、「野球選手の秋山」といえば西武の秋山翔吾選手、もしくは阪神秋山拓巳投手を連想される方が多いのではないだろうか。両選手ともそろって「素晴らしい秋山」であるが、決定的に違うのは「バク転する秋山」という点である。

 

動画をお借りする。

www.youtube.com

その他の特長として馬刺シップ(各自ググってほしい)と顔が個人的に好み、というところである。幼少期にリアルタイムの野球中継で西武時代の打席を観た記憶があるが、清原氏と並んで「強いチームのかっこいい選手」の代名詞であったように思う。現在は解説など務めているのかな。

 

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近鉄バファロー

背番号5 村上 隆行

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1991年ベースボールマガジン社製カード

このカードをくれた友達が、藤井寺球場で本人にもらった生サイン入りだ。

個人的には現役時代のプレイもさることながら、現在の解説活動での「声」の方がなじみ深い。2017年4月のKANSAI CLASSICでも解説を担当されていたが、そこで藤井寺で受けた「打席に入っても見えへんぞ」といったヤジの話をされていて、ああ、その時代の選手だなぁ、としみじみ思う。

この村上氏の実妹と後輩の中村紀洋選手が結婚していたのをつい最近知って、ひとつ昔話を思い出した。

同時代に近鉄でプレーしていた中根仁選手が、当時の球団チア・ミルキーギャルに所属していた堀ちえみの妹と結婚したことで、それすらも打席に立つとヤジられていたらしい。

関西パ・リーグの観客はスキあらばなんでもヤジのネタにしていたのだなぁ、とシメて(キリがないから)、次のカードに移りたい。

 

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ヤクルトスワローズ

背番号1 池山 隆寛

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1992年ベースボールマガジン社製カード

なんと躍動感あふれるカードだろう。そしてこの下方には、まだ東京ドームを本拠地としてた頃の日本ハムファイターズのビジターユニが確認できる。セ・パ交流戦がまだない時代だから、オープン戦での写真が採用されたのだろうか。

上述の秋山カードで「強いチームのかっこいい選手」という表現をしたが、当時大阪に住んでいた私にとって、90年代初頭のスワローズに抱いていたイメージは、「東京のチームのシュっとした選手たち」というものである。

この当時は民放で、ほぼ毎日野球中継が放送されていたし、試合以外でも野球選手のテレビ番組出演が多かったように思う。わけてもスワローズの選手はイケイケのフジテレビに出まくっていて、すごく都会的な印象を受けた。

だから池山選手が兵庫県出身ということも、今日のきょうまですっかり忘れていた。つい最近、楽天の試合でお見かけしたが、来季も同チームでコーチを続けるのだろうか。

 

・・・・

90年代から20余年後、都会的でかっこいいなあ、と憧れていたスワローズを応援しに神宮球場へ足しげく通っているわけであるが、足を運ぶようになったきっかけの一つが「藤井寺球場にどことなく似ているから」というのは、改めて考えると、ちょっと可笑しいことだなぁと思う。

 

シーズンオフも、記録はつづく

プロ野球カード記録 その4

f:id:shibata_pro:20170512162705j:plain友達からもらったたくさんの野球カード。

本日もこの束のなかから無作為に選んだ3枚のカードを記録していこうと思う。

 

 

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福岡ダイエーホークス

背番号24 下柳 剛 

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1995年ベースボールマガジン社製カード。

猫背気味のシルエット、伸ばした襟足、ふてくされたような表情。

当時、十代前半であった私が、野球選手を凝視するスタイルで観戦を始めるきっかけとなった、新庄剛志選手の赤いリストバンドの次ぐらいに、この下柳投手の風貌には思わず「エッ?」と二度見させられたように記憶している。

こどもにとっては「かっこいいのか悪いのかわからない、これでええんか?」的存在だったが、自分よりもう少し年上の女性ファンは、ワイルド&セクシーの象徴として熱狂していなかっただろうか。

ダイエーを去った後は、日本ハム阪神にてキャリアを重ね、2013年楽天を最後に現役引退、現在は解説者・タレントとして活躍している。

 

 

福岡ダイエーホークス

背番号6 湯上谷 宏 

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1992年製ベースボールマガジン社製カード。

お恥ずかしながら、この選手については記憶がなく、カード裏面の「Did you know?」には素直に「No,I did not.」と答えるほかない。

高校卒業後、南海ホークス入団→ダイエーホークスに在籍、他球団に移籍することなくホークス一筋で2000年に引退しているようだ。

wikipediaが正しければ、2014年から米国に語学留学に行かれたというところで経歴情報が終わっているが、現在はどうされているのだろうか。ガメやんという愛称とともに、少し気になるところだ。

 

 

横浜ベイスターズ

背番号11 斎藤 隆

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ダイエー戦士2人のあとは、ハマのピッチャーのカードを引き当てた。

斎藤氏のプロ入り4年目にあたる1995年のベースボールマガジン社製カード。

ベイスターズ→複数メジャー球団に在籍→楽天で現役引退。2017年現在、MLBパドレスのアドバイザーを務めている。要はメジャー球団のフロントメンバーだ。

メジャーでの経歴もさることながら、大洋時代よりベイスターズに13年間在籍していたからか。個人的には青いユニフォームが似合うハマっ子のイメージがとても強いが、このカードを手に取って初めて東北出身であることを知った。

 

 

野球カードを整理していると、小さいながらも、こうした再発見があるのがうれしい。

どんな選手とつながっていたのか、とか、現役選手やチーム・球界に与えた影響を調べてみるのも愉しい。

懐かしい選手に思いを馳せていると、今、応援しているチームが抱える借金問題など一瞬だけ忘れられる気がする。

 

2017年シーズンものこりわずか。野球ファンとして、心おだやかにシーズンを終えられることを願っている。

 

記録はつづく

富山でローズと再会し、フランコに恋をした・・・2015年夏 BCリーグ初観戦の記録

今から2年前、富山で人生初の独立リーグ試合観戦をした。

その時のレポート記事を別メディアに寄稿していたが、加筆してここで再掲しようと思う。

 

2年経つとチームや選手の状況に変化や進歩があるものだが、私自身、この観戦がきっかけで大きな収穫を得ることができた。

 

1つは、野球観戦を再開したこと。

2000年代のリーグ再編などで球場通いから離れていたが、もう一度プロ野球を観てみようと思い、上京して以来ゆるく応援していたヤクルトスワローズの本拠地・神宮球場に通い始めることとなった(なんとなく通っていたらそのままリーグ優勝した)。NPBだけでなく、BCリーグの試合に行きやすくするために、35歳を過ぎて運転免許も取得した。

 

もう1つは、20年間音信不通だった友人との交流が復活したこと。

その友人とは、「藤井寺球場に連れていってくれた友達」として本文中に登場するその人であり、当ブログ開設のきっかけとなった野球資料を譲ってくれた本人だ。冨山に旅経つ前日に、思い立って彼女のご実家に電話をかけてみたことにより、20年の時間と大阪-東京という距離を経て、また友達付き合いが再開することとなったのだ。

 

前置きが長くなったが、私の野球観戦人生において、2015年夏は大きな節目の季節となったことを強調しつつ、本文に戻る。

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

2015年7月15日、富山で野球観戦をしてきた。

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目的は、タフィ・ローズ(写真)という伝説の助っ人に会うこと。

 

そのために、富山県魚津市の球場で、富山サンダーバーズvs石川ミリオンスターズのナイター戦を観戦してきたのだ。

  

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まず始球式から興奮した。バッターはフリオ・フランコ(元千葉ロッテマリーンズ)、キャッチャーがローズ。

90年代パ・リーグを知る者としては、当時のオールスターゲームでも見ることのできない豪華で特別な組合せだ。

  

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2回裏、この日初めてローズの打席。
変わらないバッティングフォームに目頭が熱くなる。

ローズだ。

タフィ・ローズだ。

もう一度会えた。

富山に来てよかった・・・!

 

開通したての北陸新幹線に乗り込み、富山で初めて経験したBCリーグ

ローズのみならず、試合もチームも富山も、とってもアツくて満足した。 

 

◆そもそもBCリーグって?

ローズが在籍する富山サンダーバーズと、この日対戦した石川ミリオンスターズ。これらチームはBCリーグベースボール・チャレンジ・リーグに属するチームだが、そもそもBCリーグとは何なのか。

 

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ROUTE INN BCL 公式サイト (http://www.bc-l.jp/),2015年現在の情報 より引用

BCリーグとは、この地図にあるように、北陸・甲信越地方5県と関東地方2県、東北地方1県を活動地域とする、プロ野球独立リーグである。アマチュア野球だと誤認されることも多いが、「プロ野球」の中のひとつにBCリーグというものがある、という言い方が正しい。TVでよく見る「プロ野球」は「日本野球機構NPB)のプロ野球」である。

(2017年8月現在、上記に加え 栃木ゴールデンブレーブス滋賀ユナイテッドの2チームが新加入した計10チーム構成となっている。BCリーグの活性化が垣間見えないだろうか。)

 

ローズのような名選手が復帰し、再度野球人として活躍しつつ若手選手を指導する。そしてその若手がステップアップしてNPBで活躍する、ということも十分あり得るのだ。さまざまな世代の選手にチャンスを与え、首都圏以外で野球を通して地域を盛り上げる団体である。

  

タフィ・ローズとの出会い

私を東京から冨山に行くまでに書き立てた野球選手・ローズに出会ったきっかけをお話したい。

 

いまはむかし、地元・大阪。 

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南海ホークスファンの父の影響で、野球観戦が日常の一部という環境で育ち、幼少期にはルールも完璧にマスターした。小学校時代には甲子園の年間指定席をとっていた友達の家族に便乗させてもらい、阪神タイガースを中心にセ・リーグの試合を観戦していた典型的なトラファン少女で、収容人数7万人の大球場・甲子園での観戦にどっぷりつかっていった。

 

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中学進学と同時に、今度は近鉄バファローズの私設応援団メンバーを親に持つ友達ができ、今はなき藤井寺球場に通うこととなった。

収容人数約3万人の球場に、毎回顔なじみの観客と応援団。ひとりでもヤジを飛ばせば球場に響き渡るアットホームな雰囲気は、私にとってすごく新鮮だった。

  

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球場の売店で売られているカップめんに、鮮やかな黄緑色のシャツを着たおばちゃんがお湯を注いでくれる。試合もさることながら、その大きなヤカンがなぜか鮮烈に記憶に残っている。

 

アツアツのめんをすすりながら試合の行方を追いかける。客席にも余裕があり、ちょっとぐらいツユをこぼしたって誰も気にしない。

大人たちは、持ち込んだ大量の酒でプレーボール前からできあがっているし、シートに寝そべりながらタバコをくゆらせるオッサンの姿もよくみかけた。

応援チーム・相手チーム問わず、選手がミスした時には容赦ない叱責と笑えるヤジ。
そして試合後の「○○電車ではよ帰れ〜」のフレーズ。


おおらかだが時に厳しい、関西パ・リーグを象徴する球場だったように思う。

 

いつものように友達と何気なく訪れた、そんな藤井寺球場。14歳の私は、来日したての一人の助っ人選手に一目惚れしてしまう。

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すぐにフェンス越しにサインをねだり、握手もしてもらった。
それがきっかけでより一層野球が好きになり、その後も藤井寺に通うことになる。

 

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私がフェンスにしがみつくほど夢中にさせた藤井寺のヒーロー。

 

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その選手、タフィ・ローズ

ここで説明するのも不要なくらい日本野球を盛り上げ、野球ファンにとって忘れられない選手の一人となった。来日してすぐにもらったローズのサインは私にとって最高の宝物となったし、プレースタイル、バイク通勤、関西弁を話す姿すべてが大好きだった。

 

それから幾数年、近鉄を離れ、巨人、オリックスでプレーしたのち、気づけばローズは日本球界から姿を消していた。
彼の近況を知るべくネット検索するも、息子のバスケチームでコーチをしているらしい、といった薄い情報しか得られない状態が数年続いた。

 

しかし、2015年6月。 

f:id:shibata_pro:20170829161823j:plain富山サンダーバーズ 球団ホームページ (http://www.t-thunderbirds.jp/) 2015年の情報 より引用

恋焦がれた伝説の強打者が、BCリーグチーム・富山サンダーバーズに選手兼任コーチとして日本に戻ってきたのだ。大仏の背景に、俄然テンションが上がる。

 

私はすぐさま情報収集にとりかかった。試合場所、日程、出場状況・・・・ ローズにもう一度会いたい。おかえりなさい、と伝えたい。そしてもう一度サインがほしい。富山に行くべきなのか・・・

 

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迷っていた私の背中を押したのが2015年3月に運行開始した北陸新幹線だ。ローズ復帰とほぼ同じタイミングに開通だなんて、運命的すぎる。

こうして 7月15日の試合を観るために、そしてローズと再会するために、富山行きを決意した。

 

富山県魚津市

ここで、この日の試合が行われた魚津市(うおづし)について簡単に紹介したい。

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富山駅から在来線で東へ30分ほどの場所に位置する、富山湾にすぐ行ける、海の幸と水が美味しい町だ。

 

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絶景の富山湾。4月〜5月には蜃気楼が見られることでも有名。

 

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この日の試合が行われる桃山運動公園の近くには、落水が美しい円筒分水槽(農業用水利施設)もある。

試合前に各所をめぐっては、ローズ、いいところで野球してるんだなぁ・・・といちいち感慨にふけった。

 

◆桃山野球場へ 

魚津駅から車で20分弱の場所にある、山間の桃山運動公園内の球場試合に向かう。試合は18:15開始、開場は16:30。練習の合間にサインがもらえるかも・・・と期待して15:30には球場到着。

球場外、フェンスの隙間から富山サンダーバーズの選手が見えた。

f:id:shibata_pro:20170829162036j:plainあ・・・!

遠目にも判る。ローズだ。大阪時代よりも大柄になっているけど、間違いなくローズだ!
目頭が熱くなり、身体の震えが止まらなくなっていた。

 

14歳の私なら間違いなくこの時点で「ローズぅ!」と大声で叫んでいただろうけど、練習中だし・・と大人の分別をはたらかせてじっと見つめるだけにした、というよりも、見つめるだけで精いっぱいだったのだ。

客席開場までまだまだ時間があったため、周辺をうろついたり、なんとなくトイレに行ったりを繰り返して時間をつぶした。

  

f:id:shibata_pro:20170829162053j:plainローズが出てくるかも、と思い何度か球場入口まで戻るも、静かなままだった。(トイレに行っている間に出てきた可能性も十分にあるが)

今がだめでも、試合後に出てくるのを待って、絶対サインもらおう!と意気込んだ。

 

f:id:shibata_pro:20170829162121j:plain売売店でグッズを購入したり、周辺の写真を撮るなどして、はやる気持ちを落ち着かせる。 

 

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雷鳥がモチーフの球団マスコット、ライティ。結局この日、本人(本鳥)に直接会うことはできなかった。

そうこうしているうちに16:30 となり、ようやく入場開始。  

 

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入り口で選手によるグリーティングが。選手とファンの距離が近くて驚いた。

  

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わくわくしながら一塁側内野席前列に腰をかける。

フィールドでは、この日の対戦相手・石川ミリオンスターズが最終仕上げに入っていた。 

 

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あっ、フリオ・フランコ選手兼任監督がこんな近くに!

ローズもすごいが、このフランコも、ロッテマリーンズやメジャー、他国リーグでかなりの活躍をつづけたプレーヤー。2015年当時、56歳で現役を続けていたレジェンドだ。

(2017年8月現在、韓国プロ野球KBO ロッテジャイアンツの一軍バッティングコーチを務めており、2018年NPB 千葉ロッテマリーンズの監督就任説もまことしやかにささやかれている)

 

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一度藤井寺の試合で見たことがあったが、スタイルが全く変わっていない。
いやらしい熱い視線を送っていると、微笑み、手を振ってくれた。ハキュン! 

  

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試合開始時間が近づき、観客数も少しずつ増え、応援団も登場。近鉄ユニフォーム姿のファンも数人いた。一人の方にお話を聞くと、やはりローズのファンで大阪から来られたとのこと。新旧ファンから人気なのだ。

 

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試合開始20分前、スタメン発表。ローズは指名打者で4番だ。 

 

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そしてローズもフィールドに姿をあらわした。

  

◆試合開始

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定刻の18:15となり、いよいよプレーボール。 

 

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この日はTIMのレッド吉田氏による始球式が行われ、初盤から場内が盛り上がる。 

 

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そして冒頭のとおり、私にとって夢のような組合せがバッターボックスに。 

 

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念願のローズ初打席。バッターボックスに入る前から大声で声援を送る私。藤井寺球場よろしく声が響き渡る。 

 

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この姿をもう一度見たいと思ったファンは、きっと私だけではないだろう。 

ローズ、おかえり! 

 

 

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観客席もなかなかの熱気。

 

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イニングの合間に、ボールを投げてグッズをもえるファン参加型イベントをはさみつつ、試合はサンダーバーズのペースで順調に進んでいった。

 

しかし、6回だっただろうか、サンダーバーズのピッチャー・大家友和が、牽制中の2塁ランナーと揉める事態が発生する。

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フランコ監督が主審に注意を促しにベンチから出て来た。それに対してホームベンチのローズが激しくクレームをつけ始める。選手当人たちよりも、フランコとローズがヒートアップする。

 

緊迫しつつもホットなシーン・・・たとえ数万人の観客がいる試合じゃなくても、変わらずアクティブに野球に取り組むローズとフランコに、しぶとく目頭が熱くなってまう。

肝心の試合はというと、5回表に石川ミリオンスターズに2点返されるも4ー2で富山サンダーバーズ勝利。ローズの華麗なヒットも見れたし、両チームともエキサイティングなプレーを見せてくれた。良い試合だった。 

 

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ピッチャー大家へのヒーローインタビュー。

これでこの日の試合が全て終了した。ちなみにご存じの方も多いようにこの大家も、横浜、メジャーを渡り歩いてきた猛者だ。あらためてゴージャスなメンバーによる試合だったと実感した。

(この1か月後、大家はサンダーバーズを退団、福島ホープスを経て米マイナーリーグに所属後、2016年に現役引退している)

 

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試合後の出口では、選手によるお見送りも。(ローズはいなかった。人気すぎて人だかりができるのを防ぐためだろうか)

 

この頃には、出待ちをしてローズのサインをもらわねば!という意気込と執着が消えていた。
もちろんタイミングがあえばもらおう、という思いはあったけれど、野球そのものを楽しんだ満足感の方がはるかに勝っていたのだ。

 

 

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過去に素晴らしい活躍をみせた近鉄のローズ。
そして今もなお富山でヒットを量産しつつ、コーチとして若手の面倒を見る偉大な野球人だ。 けれど、ローズだけにサインをねだって追いかける私の執着は、野球ファンとして、ローズファンとして、正しい流儀ではないように感じはじめた。 

過去に活躍した選手が、これからの野球シーンを支える若手を育てる。大物選手の入団で集客力が増えることにより、このサイクルがより活性化するだろう。

 

昔からのスター選手を擁しつつも、これからを担う若手選手に挑戦の機会を与えるチーム全体、およびリーグを応援することが、大好きな野球の発展に繋がるのではないだろうか。
ちなみに今回の試合を通して目を引いた若手選手は、富山サンダーバーズのニック・エーキンズ選手。 

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 この日は無安打だったが、ローズのコーチングにより打率を上げている選手の一人だ。

  

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ニック、応援してるよ!

(ニック選手はこの試合の2週間後にサンダーバーズを退団している。2017年現在、野球を続けているかどうかの情報を得ることができない)

 

 

試合を純粋に楽しみ、ドキドキしながらネットの向こうにいる選手に声援を送る・・・

 

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この日、富山で14歳の自分に戻れたような気がした。

 

 

BCリーグの試合を観に行こう

今回が初めての独立リーグ試合観戦だったが、試合自体はNPB同様のテンポで非常に楽しめた。

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各チームの応援団といっしょになって声援を送る。地元ファンの温かさ、そして熱気を身近に感じられる。

いいな、野球。

いいよ、BCリーグ

私のように、昔好きだったスター選手に会いに行くもよし、これから期待される若手選手の成長を見守るもよし。
また入場料が1000円前後と手ごろな価格なので、野球観戦ビギナーにもおすすめだ。

北陸以外にもリーグがあるし、私も今度、埼玉の武蔵ヒートベアーズの試合に日帰りで行こうと思う。

みんなで観よう、BCリーグ 

◆◆◆◆◆◆

おまけ

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試合後すぐに球場から出てきたフランコ監督と2ショット。

写真を撮るとき、やさしく肩を抱き寄せられた・・・そして私の名前をきいてくれ、別れ際に「シバタ、会えてよかった。気をつけてな!」と声をかけてくれて・・・

この時ばかりはローズのことを忘れ、フランコに恋してしまった。

 

目頭以外のところもアツくなる、そんな北陸の夜だった。

 

・・・・・・・・

 

以上が、2015年夏 BCリーグ初観戦の記録である。

 

冒頭にも書いたように、この後東京に戻った私は、NPBBCリーグ問わず、それまでのブランクを埋めるように野球場に足を運ぶこようになり、今に至る。

 

本文だけ読み返してみると、キラキラとした北陸の思い出として綺麗につづられているのだが、その一方でタフィ・ローズ本人は、富山サンダーバーズとの選手兼任コーチの契約を残したまま、2016年シーズン前に、米国での自主トレーニング中の怪我を理由に音信不通になったままである。

本人の意図など知る由もないが、着実にコーチ実績を積むフランコとの違いが歴然としていて、哀しくなってしまう。

 

タフィよいずこ。

 

当ブログの「タフィ・ローズを捜しています」タイトルとコンセプトは、ここから始まっているのである。早く再会して、ブログタイトルを「野球大好き☆キラキラOL日記」に変えたいと願うばかりだ。

 

記録はつづく

 

1998年 横浜スタジアム開幕戦の思い出

すこし前に実家から引きあげてきた野球グッズを整理していると、約20年前に、横浜スタジアムでのペナントレース開幕戦に出向いた時の品が出てきた。

 

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 バックスクリーンの写真1枚と、

 

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入場時にもらったスケジュール帳。

 

今日はこれらについて記録したい。

 

・・・・

タイトルにもある通り、上記の写真は1998年4月3日(金)に横浜スタジアムで行われた、セントラルリーグ公式戦開幕試合を観にいった時のものだ。

厳密に言うと、野球ではなく、当日始球式を務めたスピードスケート選手の清水宏保氏を観に行ったというほうが正しい。

 

同年に行われた、長野冬季オリンピックにおいて、メダルラッシュをもたらしたひとりである清水氏。クラスメートに熱狂的な清水ファンがいて、野球好きの私を同行者として任命し、春休みを利用して始球式観覧の運びとなったと記憶している。

当時住んでいた大阪から横浜まで、高校2年生にとっては決して安くはない球場チケットと夜行バス代を払って、人生初の関東弾丸旅行をキメたのだ。

 

バックスクリーン以外にも、横浜の風景を"写ルンです"で撮りまくった。

今では利用頻度が減った写真屋で現像してもらい、プリント後は当時流行していたミルキーペンでデコレーションしまくったが、ここでの掲載は割愛する。理由はデコりすぎて写真が汚いことに加え、当時大ブレイク中だった広末涼子を意識した髪型・表情で写る自分自身が痛々しいからだ。

 

バックスクリーンの写真にはなしを戻そう。

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(この写真も御多分に漏れず、ミルキーペンでHIROYASUと日付の文字が書かれている。英語で書けばかっこいいと思っていたのもうっすら恥ずかしい)

この日のカードは、横浜ベイスターズ阪神タイガース。ビジョンに映っているのは野球選手ではなく、ベイスターズのユニフォームを着た清水宏保氏だ。

スタメンは、新庄、藪、石井琢にローズ、谷繁・・・なんと懐かしい&輝かしい面々だろう。

あくまでメインは始球式で、また当時は近鉄バファローズを応援していたこともあり、この日はどちらを応援するわけでもなかったため、フィールドや選手の様子を撮った写真が1枚も見当たらないのが、なんとも惜しい。

 

オレンジががった電光文字もまた懐かしい。横浜スタジアムに限らず、LED普及前後で各球場のスクリーンは大きく様変わりしたように思う。

 

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参考:横浜スタジアム近影

公式サイトによると、バックスクリーンが刷新されたのは2013年。それに先立つ2012年、外野フェンスにもぐるりと細いスクリーン(リボンビジョンというようだ)が設置されており、現地観戦するとにぎやかなビジュアルが楽しい。

 

 

つぎに、スケジュール帳をじっくり見ていきたい。

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今は引退したマスコット・ホッシー。”YOKOHAMA Spirit No.1” がこの年のスローガンだったのだろうか。

 

ページ順にスキャンしたものを掲載する。

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年間カレンダーと球団連絡先、

 

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つづいて公式戦日程のページ。釧路と帯広の球場でも試合をしているのが興味深い。セ・パ交流戦がまだない時代。

 

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1998年4月から1999年3月までの月間スケジュール(ベイスターズ選手誕生日情報付き)がつづき、

 

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アドレス帳のページ。紙のアドレス帳、すっかり使わなくなったなあ。

 

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巻末はチームのデータが掲載されている。監督は、就任1年目の権藤博氏だ。

 

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記録達成選手一覧。のちのメジャーリーガー、佐々木主浩投手がもうすぐ記録達成しようとしていた。

 

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グッズショップの案内と、球団歌に応援歌。球団歌は今でもラッキーセブンなどでよく耳にするが、3番まで歌う機会はあるのだろうか。

 

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最後のページはイースタンリーグと、入場料の案内。席のバリエーションがシンプル。

 

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裏表紙。

 

 

この手帳に当日のチケットが挟まっていた!

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と思ったら、「お買上計算書」だけだった。内野自由席2枚を買ったものと記憶している。まあでも、手帳含めて約20年間、よくぞ保管に耐えてくれたものだ。

 

・・・・

この日は始球式を見届けたあと、試合自体は5回ぐらいまで観てから清水氏の出待ちをして、そのあと夜行バスで大阪に帰ったように記憶している。

 

人生で初めての夜行バス、初めての関東旅行、初めての横浜スタジアムという"初めて尽くし"で、横浜は思い出深い場所となった。

そして1998年はベイスターズが日本一に輝き、夏の甲子園でも横浜高校が優勝したこともあり、特に野球シーンで「アツいヨコハマ」の一年となったのだ。別の目的で出向いたけれど、そんなアツい年が開幕する瞬間に立ち会えてうれしかった。

 

これらの要素のせいか、横浜に出向く際は、未だ無性にワクワクしてしまう。

 

この旅行に同行したクラスメートは、高校卒業とともに付き合いが薄れ音信不通になり、私自身も上京するなど、この20年でいろんな変化を経験したわけだが、「野球が好き」という一本柱は変わらないままである。

 

記録はつづく