プロ野球カード記録 その13
これが2018年最後の記事となりそうだ。
応援しているチームのひとつ、オリックス・バファローズは今年「も」Bクラスだったけれど、人生初のキャンプ地訪問をしたり、高額ファンクラブに入会したり、バルボンさんに会えたりと、チームの順位に関わらず、楽しい観戦経験ができた。
野球観戦を趣味にして以来、最も精力的に活動できた一年だったと言える。(費やしたお金と時間が歴代一位という意味でも)
1990年代初頭にプロ野球観戦を開始したが、2000年代にその趣味から離脱。そしてつい最近の、2015年に観戦復帰というのが私のプロ野球ファン歴である。
野球に熱中し始めた90年代に活躍していた選手が、私の観戦ブランク期間に引退されていた場合、最近になってから「あの選手、ずいぶん前に引退していたのか」と知り、一抹のさみしさを感じることが多々ある。
またその逆で、90年代から現在まで現役を続けられている選手もいる。現役生活の長短だけが選手の優劣を決める要素ではないが、それでも長くプレーを続ける選手方々には尊敬の念を隠せない。
そんな偉大な選手のひとりで、あともう少しやれたんじゃないか、やってほしかった、と惜しまれつつ、今年2018年に引退した選手のカードを1枚記録しておきたい。
背番号7
松井 稼頭央
松井選手がプロ入り4年目の時のカードだ。
90年代、松井といえばこの松井稼頭央(以下稼頭央)のほかに、言わずもがなの、ゴジラ松井こと松井秀喜選手(以下ゴジラ)が大活躍していた。
あくまで私個人の所感だが、ゴジラは野球ファン、わけても巨人ファンの男性に熱い支持を受け、稼頭央の方は、かっこいい野球選手が好きな女性ファンから支持されていたイメージが強い。
もちろん容姿だけでなく、野球選手として輝かしいキャリアを築いてきた稼頭央。
ゴジラは2003年にメジャー入り、その一年後に稼頭央も渡米した。前者はニューヨーク・ヤンキース、後者はニューヨーク・メッツに入団。同じ都市の球団ということもあってか、現地の球場観客に対して「ニューヨークに2人のマツイがいるけどどう思う?」というインタビューがなされ、米国人女性が「カズオ・マツイはセクシーよね」と受け答えした様子がニュース番組のスポーツコーナーで流されていたのを覚えている。
稼頭央はゴジラとはまた異なる魅力を放っており、私もその魅力に心おどらせていた一人だった。
また私が長らく野球観戦から離れて戻ってきた時もなお、稼頭央は現役選手でプレーを続けていたという点にも心がおどった。
10年以上も試合を観ていないと、思った以上に浦島太郎状態に陥ることがあった。
まず、知らない、若い選手の名前、ポジション、打順をざっと覚えるところから始めないといけなかった。
よかれと思って球場に持参した昔のグッズ…例えばVメガホンや普通サイズのビニール傘など誰も使ってないし、最新のグッズ展開とショップの規模に、ただただ驚いた。選手プロデュース球場グルメに至っては何ソレ?状態。「昔とえらい違うなあ!」のオンパレードだ。
とにかく何においても様変わりしすぎて、試合自体はもちろん楽しいけれど、正直戸惑った。
そんな中、稼頭央のように「昔から知っている選手がまだプレーしている」という事実は、リーグ・チーム問わずオアシス的な存在のように感じられた。
私が観戦復帰した時、稼頭央は楽天イーグルスに在籍していたが、今年、自身がプロ野球人生を開始したチームである、埼玉西武ライオンズにテクニカルコーチ兼任選手として復帰した。
私が関東でオリックス戦を観戦するためによく出向いたメットライフドームで、代打、代走でしばしば出場するシーンを目にした。稼頭央は2018年も変わらぬかっこよさで、対戦相手の選手ながら、やはり心おどる存在だった。
あと何年かは現役を続けられるんだろうなあ、と期待していたが、シーズン終盤、今季限りでの引退が発表された。
そもそも西武ファンではないし、稼頭央の大・大・大ファンというわけではなかったけれど、ブランクを抱えたいち野球ファンの心のよりどころだった稼頭央。少しでも長く見ていたい気持ちが強く、ファンフェスタにも足を運んだ。
繰り返しになるが、西武ファンではない私をファンフェスタまでいざなう何かが稼頭央にはあった。というか、選手として純粋に稼頭央が好きだったんだ、と自覚した。
熊代選手による秋山選手の顔マネをを再現する稼頭央。
お茶目な姿に、また心がおどる。
「カズオ・マツイはセクシーよね」とあの時インタビューで答えた女性にも見せてあげたかった。
会場で配布された記念ボード
稼頭央…ありがとう。
お疲れ様でした。
来季からは2軍監督就任が決定している稼頭央。
チーム自体を応援することはないけれど、ミスターレオ・松井稼頭央監督のことはひそかに応援しようと思う。
・・・
今季、惜しまれつつ引退を決意したすべての野球選手方々、素敵なプレーをありがとうございました。皆様の足跡を辿って切磋琢磨する若手選手の才能が開花しますよう。
そして稼頭央と(私とも)同世代で現役を続けられるすべての野球選手方々。2019年以降も若手に負けないご活躍を。
記録はつづく