タフィ・ローズを捜しています

最愛の野球選手であるタフィを超える選手を捜しながら、80年代、90年代のプロ野球の記憶などを記録していきます。

プロ野球カード記録 その30

野球カード記録第30回目は、横浜大洋ホエールズ横浜ベイスターズ、横浜DeNAベイスターズに関連する新旧カードを記録したい。

 

横浜ベイスターズ

背番号39

秋元 宏作

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1995年ベースボールマガジン社製カード。横浜大洋ホエールズから横浜ベイスターズに変わって3年目のカードだ。

秋元氏が横浜球団に入団したのは1990年。ホエールズ時代からのチームを知る捕手であるが、プロ入りは横浜ではなく、1987年の西武ライオンズドラフト外としての入団であった。

ドラフト外入団」についてはお恥ずかしながら、自分の言葉できちんと説明できないため、wikipediaからの引用に頼ることにしよう。

日本プロ野球では、1965年ドラフト制度が導入された後も、ドラフト会議で指名されなかった選手を対象にスカウトなどの球団関係者が対象選手と直接交渉して入団させる「ドラフト外入団」が認められていた。

この制度は1965年に始まり、1992年まで続いた。

秋元氏以外のドラフト外入団選手で、個人的になじみ深いのは、阪急~オリックス阪神ダイエーで活躍された松永浩美氏だ。(思い出した理由は、松永氏がかっこいいからという不純で単純なような理由だが)ともかく現在は廃止となったこの制度は、かつては戦力を補充するための手段のひとつだったというから興味深い。

秋元氏に話を戻す。カード裏側にも記載のとおり、同時期のホエールズベイスターズの正捕手争いでは、谷繁元信氏に軍配が上がることが多かったものの、「ハマの大魔神」こと佐々木主浩投手の女房役として信頼され、活躍された。

2000年に現役引退。翌年から2010年まで、横浜ベイスターズ~横浜DeNAベイスターズのバッテリーコーチ、育成コーチを続けて務めてこられた。

ハマのイメージも強いけれど、秋元氏のやわらかい表情を見るにつけ、ハマ以外の、どこか、近いところでお見かけした気がする...と感じていた。

それもそのはず、2011年からはプロとしてのキャリアをスタートしたチーム・西武ライオンズの二軍バッテリーコーチ、そして2017年からは一軍バッテリーコーチに就任されている。メットライフドームブルペン春季キャンプでたびたび拝見していたあのコーチか!と今になって納得している次第である。

SNSで検索しても、ファンからの信頼も厚いことが垣間見える。「ファンからの支持率が高いコーチの存在」って、「強いチームあるある」じゃないだろうか。

私はバファローズファンだけれど、いち野球ファンとして陰ながら熱視線を送ろうと思う。 

 

・・・

横浜DeNAベイスターズ

背番号18

三浦 大輔

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2016年カルビープロ野球チップスカード。

1992年、横浜大洋ホエールズに入団。球団が横浜ベイスターズ~横浜DeNAベイスターズになってからもずっと横浜一筋で活躍し続けたハマの番長。永遠番長である。

キャリアもさることながら、トレードマークであるリーゼントヘア、鋭いけれど優しい目つき、投球スタイル、すべてが絵になる、サマになる存在。

(完全に蛇足だが、リーゼントじゃないサラサラ前髪バージョンの番長も素敵だった)

コロナウイルスの影響で2020年開幕が遅れる中、各メディアが過去の試合を放送する企画を行っており、ベイスターズの本拠地局であるテレビ神奈川にも同様の番組がある。

www.tvk-yokohama.com

企画の一環で、2016年9月29日の試合のプレーバック放映日が設けられた。

その試合は、横浜スタジアムでの同年レギュラーシーズン最終戦であり、そして番長の引退試合であった。

私は東京在住であるが、ラッキーなことにこの3chを受信できる圏内に家がある。野球成分補給のために、連日この熱烈LIVE企画のご相伴にあずからせていただいていたのだが、この日の放送は序盤からアナウンサー、ゲストの方が番長の一挙手一投足に感涙していて、テレビの前では私も同様に感涙していた。

最後の打席と、7回、現役投手として最後のマウンドでは番長本人も涙していた。捕手を務めた高城選手の涙もまた、印象的だった。

繰り返しになるが、私は横浜ファンではない。それでもこれほど番長の引退で泣けるのはなぜか。

現役選手としての番長の姿を二度と見られないさみしさと、野球を楽しませてもらった選手への感謝の気持ち、だろうか…

ティッシュを片手に番組を観すすめていると、引退セレモニーの時間に。

番長のスピーチの最後に、

 

「これからも三浦大輔はずーっと横浜です。ヨ・ロ・シ・ク!」

 

という言葉を聞いて、泣く理由を考えるのなんて無粋だよ…ヨロシク!と思い直した次第だ。ベイスターズは勝利できなかったけれど、いい試合だったし、いいセレモニーだった。

プロ野球選手になり、活躍し、ファンに愛され、チームのファンじゃなくても心に残る引退試合ができる人物になれることが、どれだけ稀有で偉大かを、改めて実感できた再放送企画でもあった。

番長本人からだいぶ話がそれてしまったが、「ずーっと横浜」のスピーチのとおり2020年からは二軍監督に就任されている。背番号は18番。まさに永遠番長だ。今後もリーゼントでビシっとご活躍されることを願っている。

 

・・・

ウイルスの影響でいわゆる「おうち時間」を余儀なくされてきたが、再放送企画による再発見や再感動ができた部分もある。渦中でも、いろんな工夫で前向きになれるプロ野球の強さ、人間の柔軟さを感じることができないだろうか。もちろん「渦」や「禍」なんてないに越したことはないけれど。

とりあえず私はテレビ神奈川に受信料をお支払いしたいぐらい感謝している。

 

そうこうしているうちに、アンダー・コロナでの開幕が近づいてきた。

どんなシーズンになるのか。選手・コーチ、関係者方々が健やかに、安全に試合をしてほしいと願う。

 

 

記録はつづく