タフィ・ローズを捜しています

最愛の野球選手であるタフィを超える選手を捜しながら、80年代、90年代のプロ野球の記憶などを記録していきます。

はじめての都市対抗野球大会観戦の記録 

長年、NPB観戦をおもな趣味としてきた。プロ時代から熱を入れて応援してきた選手が入団したことがきっかけで、2022年から観戦を始めた社会人野球。その最高峰とも言われる都市対抗野球大会を、初めて観戦した。

私が応援するチーム、三菱重工Westも第2代表として、開催初日の7月18日(月・祝)に出場が決定していたこともあり、楽しみにしていた本大会。

Westの試合を含めた計4試合を観戦したことをダイジェストで記録したい。

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7月18日(月・祝)第二試合

神戸市、高砂市代表・三菱重工West 対 鹿嶋市代表・日本製鉄鹿島

三菱重工Westの1回戦は、会期前からJABAファンクラブに入会も済ませ、かなり気合を入れてエキサイトシートのチケットを手配した。

フェンスとネットがないので、ファウルボール対策用のグローブとヘルメットが貸与される。NPB公式戦では競争率もチケット価格も高いこの席で観戦するだけでもテンションが上がる。

試合直前、選手陣が記念撮影で眼前に集合。

ガンバレWest…!!

日本製鉄鹿島の先発、大津投手。

Westの先発は竹田投手だ。

1回裏、日本製鉄鹿島の高畠選手の適時打で2点先制を許すも、3回表にWest・西岡選手のホームランで逆転。

ホームインの瞬間。写真のブレで、私の当時の興奮が垣間見える。

この後も竹田投手の投球が引き続き冴えわたり、3-2でWestがリードのまま7回を迎える。

都市対抗戦ビギナーにとってラッキーセブンの社歌がとても新鮮に感じられた。

さぁ、このリードのまま誰が抑えを務めるのか、とドキドキしながら迎えた9回裏。

都市対抗という大舞台で、金田投手の登板姿を拝見できることとなった。

しかし、ファンの興奮とはうらはらに、非情なものでサヨナラ負けを喫してしまう。

Westのファンとして、そして金田投手のファンとして、辛く、あっけない幕切れだった。野球はなにが起こるかわからないスポーツ。それをわかっていながらも、会期前から気持ちを高めていた反動もあって、試合直後から1週間ほど東京ドームの写真をネットで見るのもきつい心境に。

実はWestが勝ち進むことを信じて、準決勝~決勝戦予定日時のチケットもすでに購入していたのだが、またドームに来ることを考えると、正直とても気が重かった。

でもチケットは無駄にしたくないし、他のチームの観戦をすることで気分転換になればと考え、超・重い腰を上げて再度水道橋に向かうことにした。

 

7月28日(木)第1試合[準決勝]

東京都代表・東京ガス 対  豊田市代表・トヨタ自動車 

試合の前に、事前に手配していたバルコニー席のラグジュアリー感に少々驚く。JABAファンクラブゴールドメンバー前売り価格1600円で、ふかふかシートを堪能。

また、West戦の観戦時、エキサイトシートでは背後になっていて見ることができなかった応援団やマスコットも楽しめた。

トヨタの北村選手と東ガスの馬場捕手、そして大都球審

試合結果は、前年優勝チームの東京ガスの勝利。残念ながら敗退となってしまったトヨタ自動車には、大会3位の黄獅子旗が授与された。優勝が黒獅子、準優勝が白獅子、そして3位が黄獅子旗ということもこの時初めて学んだ。

 

7月28日(木)第2試合[準決勝]

東京都代表・NTT東日本 対  横浜市代表・ENEOS

もうちょっと野球が観たいな…と思っていたところ、出口で次の試合を控えたENEOSの受付がちょうど始まっていて、ありがたいことに直前にチーム券と応援グッズをいただくことができ、もう1試合観戦することに。

いただいたタオルとうちわを手に入場する。オレンジ色のマスクも同梱されていて、チーム応援席ではぜひそのマスクを着けてENEOSカラーでスタンドを染めよう!とうもの。喜んでマスクを着替えてスタンドへ向かった。

応援団とチアのリード、マスコットの演出と、それにあわせて盛り上がる応援席。

都市対抗戦は応援合戦が名物だと聞いていたが、これがほんとに楽しい…!!

三菱重工Eastから補強で参加している、元オリックス~中日の武田選手、NTT東日本の保坂捕手と、堀井球審。武田選手の活躍は見ていてうれしい。

そしてENEOSがサヨナラ勝利を収める。

試合展開と盛り上がるスタンドの雰囲気に押され、Westの初戦敗退以来感じていた暗い気持ちがかなり和らいだ。決勝戦も楽しんで観戦しよう…!

 

7月29日(金)決勝

横浜市代表・ENEOS 対  東京都代表・東京ガス

試合前から緊迫、興奮ムードが漂う東京ドーム。観戦初心者でもその空気感に圧倒された。事前にバックネットのシートを手配しておいてよかった。

出塁した武田選手と、東ガス・北本選手。

ENEOSを応援しようと強く意識していたわけではなかったが、やはり元オリックスということと、応援するチームの同門から補強で参加されている武田選手に自然と目がいく。また、同じく三菱重工Eastから参加の長島投手も5回裏途中から登板、好投。単純だけど知っている選手が出ているとうれしくなってしまう。

この5回裏までで東ガスの4点リード。やはり前優勝チームは強いよな…とぼんやり思っていた6回表。

5番打者の度会選手がライト方向へスリーランホームランを放ち、3点を返す!

度会選手の興奮冷めやらぬうちに、6番打者の丸山選手と、8番打者の小豆澤選手が続々とソロホームランを打ち、5-4の1点リードとなる。1イニング3ホーマーの逆転劇に大興奮だ。

一体感を高めるENEOS応援席。

東ガスの応援団もより一層気合が入る。東京ドーム内全体に見どころがちりばめられているといった感じだ。

8回裏はEastの補強選手、本間投手が好投。

ENEOSリードのまま迎えた最終イニング。柏原投手が打者3人を抑え、

横浜市代表・ENEOSがチャンピオンに。

おめでとうございます!

そして、東京ガス、準優勝おめでとうございます。強豪の風格をたたえた勢いのある怖いチームであることは、観戦初心者にも十分わかる試合をみせてくれて、感謝だ。

応援するチームの応援、初戦敗退からの落ち込みから観戦復帰を経て、決勝戦を経験し、人生で初めての都市対抗野球大会が終了した。

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会期中、複数のチームの熱戦を目の当たりにして再認したことがある。

野球はなにが起こるかわからないスポーツであること。勝ち・負けがつく競技であること。投手が打ちこまれてしまう展開、野手が打てずに点が取れない展開、またはその逆に一喜一憂して、また次の試合に立ち向かうことに醍醐味や美学があるんじゃないか。

シーズン中、トータル120余試合、週に6試合開催されるNPBの観戦に慣れていると、あまり意識しにくいけれど、たった1試合にかける重みと、それを観戦する野球ファンの中にたぎるマグマみたいなものを久しぶりに実感できた気がする。

応援するチームは初戦敗退となってしまったけれど、その一敗で、自分の中のマグマが枯渇することはない。

ENEOS・大久保監督の優勝インタビューがとてもよかったので動画を借用したい。

絶対的な強さだけでなく、勝つためには「ミラクル」、必要だよな…

 

三菱重工Westと、金田投手が、次の大会で大活躍、勝利することを願って。

 

記録はつづく