タフィ・ローズを捜しています

最愛の野球選手であるタフィを超える選手を捜しながら、80年代、90年代のプロ野球の記憶などを記録していきます。

プロ野球カード記録 その33

2020年8月20日の夜に急遽発表された、オリックス・バファローズの西村監督の辞任とコーチ陣変更からもうすぐ2週間が経つ。

今回はその話題にまつわる選手のカードを記録したい。

 

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オリックス・ブルーウェーブ

背番号27

中嶋 聡 

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1995年ベースボールマガジン社製カード。

1986年阪急ブレーブスにドラフト3位で入団。その後球団がオリックス・ブレーブスオリックス・ブルーウェーブへと変遷するなか1997年まで在籍した。オリックス退団後は西武、横浜、日ハムと複数球団で29年間にわたり現役生活を続け、2015年に引退された。2015年なんてつい最近のように感じてしまう。

一番印象に残っているのは1990年代中期の、ブルーウェーブの正捕手としての姿だ。仰木監督のもとで日本シリーズも経験した、文句なしのキャリアの持ち主である。

オリックス・バファローズの監督代行就任以降は、ダグアウトで他コーチ陣(主に辻竜太郎コーチ)と喜びをあらわにする姿や、インタビューでも「やるのは自分ではなく、選手」といった率直な語り口に、負けが込んでいたチームに吹く新しい風を感じた。

感じた、というか、新しい風を感じたくてしかたのない現オリックスファンは私以外にも多かったのではないだろうか。

就任直後の対西武戦での3連勝という好発進を受けて、このまま負けなしでシーズンを終えたらどうしよう…という、無謀だとわかっていても壮大な夢を見た気もする。まあ続く対ロッテ戦~ソフトバンク戦で5連敗して現実を知ることになるのだが。

シーズン途中の監督休養や解任についてはネガティブなイメージを持たれることがままあるが、個人的には、中嶋監督代行就任はウェルカムだし、途切れとぎれでもいいから、夢のある試合展開が一瞬でも増えることを願っている。やるのは選手、だけれど、監督代行に対する期待はとても大きい。 

 

オリックス・ブルーウェーブ

背番号22

小林 宏

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同じく、1995年ベースボールマガジン社製カード。

2020年8月21日から現オリックスの二軍監督代行を務められている。

1993年にブルーウェーブ入団、2005年に分配ドラフト楽天イーグルスに在籍し、同年引退。実質ブルーウェーブ一筋と言っていいだろう。

90年代に野球を観ていたファンにとって印象深いエピソードとして、1995年、ヤクルトと対戦した日本シリーズでの、オマリー選手との対決が挙げられるだろう。「小林-オマリーの14球」と検索すれば、当時の動画もたくさんヒットする。ダントツの強さを誇っていたブルーウェーブが、地元・神戸グリーンスタジアムでの初戦と2戦目、そして続く神宮球場での3戦目も負けを喫しており、そのままヤクルトが4勝してシリーズが終わるか…という流れで迎えたこの対戦。25年の時を経て観てもなお汗を握る展開なので、小林投手のファンでなくとも、ぜひ動画検索で観戦してみてほしい。

リーグ優勝~日本シリーズでの登板。その経験が指導者として全能であるという証になるわけではないが、現オリックスの投手陣にも、同じ大舞台での経験をさせてあげてほしいと強く願う。

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監督やコーチが変わったとたんに奇跡が起こり、今からAクラスに逆転上昇、などという夢物語が実現するとは思っていない。頭ではそうわかっているつもりでも、「もしかしたら…」と妄想できるうちは、まだまだ私はオリックスの応援を続けるつもりでいる。

その逆で、「弱すぎるからファンやめる」というのも、もちろんアリだと思う。

ファンとして、これが正解という思考や行動というものはない。

 

上述した「小林-オマリーの14球」の動画で90年代中期のパ・セそれぞれの強者・オリックスとヤクルトの各選手の投打を見て感じることがある。

野球チームというのは、長いスパンでみると、弱い時と強い時の、両方の波があるということだ。

10年、20年なりのスパンで観戦を続けていれば、オリックス・バファローズも常勝チームになる時がくるのではないだろうか。

 

その10年、20年を待てるかどうかはまた別の問題だけれど。

誰かと約束する時の「行けたら行く」という常套句みたいに、「待てたら待つ」ぐらいの気持ちで観戦できるのがいいのかもしれない。

 

 

記録はつづく